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硝酸アンモニウムについて:基本的な知識「農業から爆発物まで、多岐にわたる用途とその特性」

硝酸アンモニウム(Ammonium Nitrate)は、現代社会において多くの異なる分野で幅広く使用されている重要な化合物です。

この記事では、硝酸アンモニウムの主な用途、特性、そしてその市場動向について詳しく説明します。

硝酸アンモニウム(Ammonium Nitrate)
目次

硝酸アンモニウムの主要成分

硝酸アンモニウムは、その名前からも分かるように、アンモニウム(NH4+)と硝酸塩(NO3-)の主要成分から成る化合物です。

この化合物は、植物が窒素を摂取する際に非常に効果的で、硝酸アンモニウムの硝酸塩部分から窒素を直接取り込むことができるだけでなく、アンモニア部分も土壌内の微生物によって徐々に硝酸塩に変換されます。

この特性により、野菜生産者にとって、硝酸アンモニウムは肥料として利用されます。

硝酸アンモニウム市場の拡大

硝酸アンモニウム市場は現在、着実に成長しており、硝酸アンモニウムの市場規模は2022年に48億米ドル相当で、市場は2030年までに約66億米ドルの評価額に達すると予想されています。

硝酸アンモニウムは農業と工業の面で需要があり、それぞれの業界の発展のために年を追うごとに需要は拡大していくことが予想されます。

出典、参照:LinkedIn「硝酸アンモニウム市場 Size 2030年までの成長機会」

農業と園芸への利用

硫安

硝酸アンモニウムは農業と園芸において主要な窒素肥料の一つとして使用されます。

窒素は植物の茎葉の成長に不可欠で、作物の収量と品質を向上させるのに役立ちます。また、硝酸アンモニウムは水に非常に溶けやすいため、速効性の肥料として使用されます。

似たようなもので「硫安(硫酸アンモニウム)」と言うものがありますが、特性などは似ているものの、硝安[NH₄NO₃]、硫安[(NH₄)₂SO₄]という化学式の違いからも全くの別物です。

農業で扱う窒素肥料としては、硝安[NH₄NO₃]、硫安[(NH₄)₂SO₄]があり、日本では窒素肥料として硫安[(NH₄)₂SO₄]の方を多く使用しています。

農業の肥料としての硫安

農業の化成肥料には、「普通化成(オール8)」「単肥」で2種類あります。

「普通化成(オール8)」は「窒素(N)」、「リン酸(P)」、「カリウム(K)」の3つの栄養成分が一定量入っているもので、「単肥」は窒素(N)だけが含まれているといったある特定の栄養分だけが入っている肥料です。

農業で言う、「硫安」は「単肥」に分類され、窒素(N)だけが入った肥料のことを指します。

この肥料としての「硫安(単肥)」は「普通化成(オール8)」に比べて、窒素分だけだと量が多く、20キロ買った場合、「普通化成(オール8)」より値段が500〜1000円ほど安くなるため「硫安(単肥)は農業従事者に広く利用されています。

爆発物としての用途

硝酸アンモニウムは、採掘、採石、土木建設などで使用される混合火薬の重要な成分でもあります。

アンホ爆薬(硝安油剤爆薬):特に、ANFO(Ammonium Nitrate/Fuel Oil)として知られる混合物は、1954年ころから米国,カナダ,スウェーデンなどで使用され始め、以後世界各国で急激に使用量が増加し、現在は発破用爆薬の65%程度を占めています。アンホ爆薬は安価であることと高い安全性が特徴的ですが、適切な管理が不可欠です。

出典、参照↓

Wikipedia「アンホ爆薬」  

コトバンク「硝安油剤爆薬(ショウアンユザイバクヤク)とは? 意味や使い方」


世界の硝安(硝酸アンモニウム)市場の使用割合↓

硝酸アンモニウム市場-成長、トレンド、COVID-19の影響、および予測

出典、参照:Mordor Intelligence「硝酸アンモニウム市場-成長、トレンド、COVID-19の影響、および予測(2023年から2028年)」

数字が表記されていないのでよくわからないデータとなっていますが、上記の割合になります。


硝酸アンモニウムの特性(農業分野)

硝酸アンモニウムの特性には以下の点があります。

  • 速効性: 硝酸アンモニウムは水に非常に溶けやすいため、土壌に施用後、速やかに溶解して作物に吸収されます。これにより、窒素の迅速な供給が可能となり、作物の成長を促進します。
  • アンモニア性窒素と硝酸性窒素の組み合わせ: 硝酸アンモニウムは、アンモニア性窒素と硝酸性窒素を同等の割合で含んでいます。アンモニア性窒素は土壌に吸着されやすく、硝酸性窒素は速やかに吸収されます。この組み合わせにより、追肥としても効果的に使用できます。
  • 高い吸湿性と溶解性: 硝酸アンモニウムは湿気を吸いやすく、水に高い溶解性を持つため、速効性のある肥料としての使用に適しています。
  • 土壌酸性度の影響が少ない: 硝酸アンモニウムは残留成分がないため、土壌の酸性度を大幅に変化させません。そのため、pH調整の必要が少ない特徴を持ちます。

硝酸アンモニアは、主に畑作物に施用されます。水に溶けやすいため、水耕栽培、養液栽培や養液士耕栽培で施用されることがあります。

出典、参照:農家web「硝安(硝酸アンモニア)の基本と特徴 – 肥料」


おわりに

今回は硝酸アンモニウムについて軽く説明しました。

硝酸アンモニウムは多様な特性を持つ窒素源として、農業、園芸、工業など多くの分野で重要な役割を果たしています。知識として役に立てば幸いです。

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