ピーマンがパプリカのように赤くなるって知っていますか?実は私たちが食べているピーマンは未熟な段階で収穫しているため緑なだけで熟すとパプリカのように赤くなります。
今回は「なぜ赤いピーマンを見かけることがないのか?」、「ピーマンとパプリカは何が違うのか」を説明していきます。
赤いピーマンとは
ピーマンとして私たちがよく見かける緑色のピーマンは、未熟な段階で収穫されたものです。
ピーマンは花が咲いてから15日~20日程度の若い緑の状態で収穫されることが一般的ですが、花が咲いて約60日経つと完熟して赤くなります。
収穫時期の緑のピーマンを収穫せずに放置したり、冷蔵庫で保管することなくそのまま置いておくと、じっくりと時間をかけることで、ピーマンは徐々に赤くなっていく様子を観察することができます。
赤くなることで栄養価がアップ
完熟した赤くなったピーマンは、緑のピーマンよりも栄養価が高いことが知られています。
赤いピーマンは緑のピーマンと比べてビタミンCが約2倍、βカロテンが約3倍、ビタミンEはが約5倍ほど含まれているとされています。
赤いピーマンは一部の栄養素が緑のピーマンよりは2倍〜5倍ほど含まれているので相当栄養価が高いことがわかります。
独特な赤いピーマンの味
赤いピーマンは緑のピーマン、パプリカでもない独特の味がします。
ピーマン特有の苦味がなく、かじってもフルーツのような甘味があり、美味しく食べられます。
完熟した赤いピーマンは緑のピーマンの独特の青臭さや苦みが減り、甘みやちょっとした酸味があります。
そのためピーマンが苦手という方でも赤くなったピーマンは食べられるかもしれません。
ピーマンとパプリカは実は一緒!
パプリカも最初はピーマンのように緑色なことを知っていますか?
実は、市場で見かけるパプリカも最初はピーマンと同じように緑色なのです。売られているパプリカは完熟した状態で収穫されているため、黄色や赤色になっています。
未熟な状態で食べるのがピーマン、完熟した状態で食べるのがパプリカです。
なぜ赤いピーマンは売られていないのか
栄養価が高い赤くなったピーマンは売られることがありません。パプリカは完熟した赤色の状態で売られるのになぜ赤い完熟したピーマンは売られないでしょうか?
この違いは、保存性にあります。パプリカは肉厚な構造を持っているため、完熟しても保温が効きます。
一方で、緑のピーマンは肉厚ではありますが、完熟した赤い状態になると比較的早く傷む傾向があります。そのため、市場に出回る際には完熟した赤いピーマンを見かけることは少ないのです。
まとめ
ピーマンとパプリカ、どちらも最初は緑色から始まり、時間をかけて赤くなる現象は興味深いものです。
完熟した赤いピーマンには緑のピーマンよりも多くの栄養素が含まれており、ピーマン、パプリカでもない赤いピーマンならではの味があるためとても楽しめます。家庭菜園でもしピーマンを育てることがあったら収穫を遅らせて赤いピーマンを食べて見るといいかもしれません。
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